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不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

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不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

足の血管がぼこぼこ浮いている…むくみやだるさがひどい…。そんなあなたは下肢静脈瘤という病気かもしれません。このサイトでは、下肢静脈瘤とはどんな病気かというところからその原因、治療方法までをわかりやすく解説しています。

どんな病気?下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤とは、足から心臓に向かう血液がうまく流れなくなってしまうことで、血管が瘤のようにぼこぼこと浮き出る病気です。放っておいても命に別状はありませんが、さまざまな合併症を引き起こしてしまう可能性があります。

医者イラスト

どんな病気?下肢静脈瘤とは

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下肢静脈瘤とは、足から心臓に向かう血液がうまく流れなくなってしまうことで、血管が瘤のようにぼこぼこと浮き出る病気です。放っておいても命に別状はありませんが、さまざまな合併症を引き起こしてしまう可能性があります。

下肢静脈瘤の原因とは?

足の静脈を流れている血液が逆流し、つま先側に溜まった血液によって血管が膨らんでしまうことや、静脈の中にある弁がうまく閉じなくなることが原因で発症します。妊娠や出産、立ち仕事が多い人に多い傾向があり、加齢や遺伝も原因のひとつとされています。

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下肢静脈瘤の原因とは?

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足の静脈を流れている血液が逆流し、つま先側に溜まった血液によって血管が膨らんでしまうことや、静脈の中にある弁がうまく閉じなくなることが原因で発症します。妊娠や出産、立ち仕事が多い人に多い傾向があり、加齢や遺伝も原因のひとつとされています。

下肢静脈瘤放置しても
わることはない

しかし

下肢静脈瘤を放置しても直接命に関わることはありません。しかし、そのまま長期放置してしまうと進行してしまい、重症になると皮膚が壊れて潰瘍や壊死してしまい、治療が困難になります。また、さまざまな合併症を引き起こしてしまうリスクがあります。
合併症には、血栓症静脈炎やうっ滞性皮膚炎、静脈うっ滞性潰瘍、肺動脈血栓症等があり、中でも肺動脈血栓症は重篤な場合、命に関わりますので、注意が必要です。一旦静脈弁が壊れて下肢静脈瘤になってしまうと、自然に治癒するということはありませんので、下肢静脈瘤かな?と思ったら、早めに医療機関を受診しましょう。

下肢静脈瘤で知っておきたい日常のこと

下肢静脈瘤は、遺伝性要因もありますが、特に女性に多く、長時間の立ち仕事をしている人や加齢などの影響でも発症することが多い病気です。毎日の仕事を変えることは難しいかもしれませんが、ちょっとした工夫で予防をしたリ、症状を軽減することができます。

医者

食べ物について

食べ物

下肢静脈瘤にいい食べ物として、全粒小麦粉、そば粉、雑穀類、豆類、野菜、にんにく、たまねぎ、しょうが、赤トウガラシ、赤ワイン、緑茶、みかん、イチゴ、チェリー、パイナップル、魚などがあります。また、下肢静脈瘤によくない食べ物は、動物性タンパク質、チーズ、バター、アイスクリーム、揚物、加工品や精製された食べ物、砂糖、塩、アルコール類、コーヒー飲料だと言われています。

スポーツについて

スポーツ

下肢静脈瘤になり、動かずに足の筋肉を使わないでいると血流がますます悪くなり、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。ふくらはぎなどの足の筋肉を積極的に使い、血液のうっ滞を防ぐような、水泳やウォーキング、足の屈伸運動、ヨガなどを日常に取り入れてみましょう。その一方で、テニス、サッカー、長距離ランニングなどの激しいスポーツは、皮下の静脈が拡張して静脈瘤を悪化させてしまうので避けた方がよいでしょう。

マッサージについて

マッサージ

足のマッサージは、静脈瘤の悪化を防いだり、症状を軽くする効果が期待できます。逆流して滞留した血液が流れ、血流を改善することができるので、むくみやだるさを改善できます。マッサージに関する注意点は、血管が浮き出た静脈瘤がある上を直接マッサージしないようにすること。静脈瘤に直接強い圧力をかけてしまうと、静脈の内皮を痛めて血栓を誘発したり、静脈瘤が破裂して出血する可能性があります。

履き物について

履き物について画像

ハイヒールを履くことで重心が不安定でバランスが悪くなり、ふくらはぎの筋肉をほとんど使わずに歩くようになり、下肢静脈瘤の原因となることも。筋肉刺激が減って血液を戻すことができず、下肢に血液が停滞して弁が壊れてしまいます。日常的にハイヒールを履く人は、履かない日を作ったり、どうしてもの場合はヒールが5cm以下のものにして、ふくらはぎを使って歩くよう意識することがおすすめです。

妊娠・出産について

妊娠・出産について画像

下肢静脈瘤になる原因のひとつに、妊娠・出産があります。妊娠すると体全体の血流量が増え、黄体ホルモンが分泌されます。このホルモンは、子宮の筋肉を和らげると同時に、血管内に作用し、静脈弁の働きを鈍らせてしまいます。その結果、血液の逆流が起こり、下肢に溜まった血液によって血管が広がり、下肢静脈瘤となるのです。

サプリメントについて

サプリメントについて画像

カリウムやアミノ酸の一種であるシトルリン、ブッチャーズブルームやルイボスといったハーブは、むくみや静脈機能を改善してくれます。ただし、1度に大量に摂取すると肝機能障害などの健康被害のリスクがあるので、製品選びと使用量には十分に気をつけて、日常に取り入れましょう。

  • 血管壁を強化して、拡張を防ぐ

    ビタミンP

    ビタミンP

    ビタミンPとは、「ビタミン様物質」と呼ばれており、フラボノイド骨格をもつポリフェノール「ヘスペリジン」や「ルチン」「エリオシトリン」などの総称です。毛細血管を強くし、血流改善が認められている成分で、熟す前の青ミカンの皮や袋、筋や蕎麦に多く含まれています。

  • 足の痛みや重苦しさを解消する

    ハーブ類

    ハーブ類

    ブッチャーズブルームなどのハーブの中には、利尿作用や血行促進効果があり、体の余分な水分や老廃物を排出し、むくみ改善に効果的なものがあります。一般入手しやすいのはカリウム豊富で抗酸化成分も含まれるルイボスティーや、クセのない味が人気のローズマリー、独特な酸味が魅力のハイビスカスなどです。

毛細血管を元気にする

Tie2植物

Tie2とは、血管内皮細胞にある受容体型酵素です。受容体Tie2が活性化することで、毛細血管が修復され肌や体に十分な栄養や酸素が生き渡り、アンチエイジングに繋がります。Tie2植物は、ヒハツ、シナモン、ルイボスが代表的です。

Tie2とは

Tie2とは

血管の老化を予防し、安定的で健康な状態へと導くカギを握るのが、壁細胞から分泌されるアンジオポエチン-1と内皮細胞に発現する受容体「Tie2(タイツー)」です。

Tie2の働き

Tie2の働き

血管外側の壁細胞から分泌されるアンジオポエチン-1が、内皮細胞に発現する「Tie2(タイツー)」受容体と結合することで、細胞組織を活性化し、血管自体を健康で安定させます。

  • 静脈圧を低下させる

    食物繊維

    食物繊維

    食物繊維は他の栄養素と異なり、腸で吸収されず、そのまま便として排出されます。便秘の方であればその改善に繋がり、老廃物も一緒に出してくれ、腹圧が下がることで静脈圧もさがり、下肢静脈瘤の予防に繋がります。過剰に摂取しても体に蓄積されることがないので積極的に摂取しましょう。

  • 血液粘度を下げる

    EPA・DHA

    EPA・DHA

    オメガ3脂肪酸とも呼ばれ、体内の機能に重要な役割を果たす多価不飽和脂肪酸です。EPAとDHAは、イワシ、サバなどの青魚やマグロ、サケなど脂が多い魚、牡蠣、ムール貝などの貝類、荏胡麻や亜麻仁などの種子に含まれています。血液粘度を下げて血流をスムーズにすることから、下肢動脈瘤の予防に効果的です。

  • 血管内皮の酸化・炎症を抑える

    ビタミンC,E,A

    ビタミンC,E,A

    ビタミンCには、鉄の吸収を助ける働きがあり、鉄分不足のむくみに効果的です。ビタミンEには、血行促進効果があるので、うまく摂ることでむくみ防止に繋がります。また、抗酸化力があるビタミンAは、血管内皮膜の酸化や炎症を抑え、安定性を維持する作用があります。

  • 血管内皮の酸化・炎症を抑える

    ポリフェノール

    ポリフェノール

    緑茶やみかん、ぶどうなどの果実、キャベツなどの野菜、カカオマスに多く含まれるポリフェノールは、活性酸素を除去して、血管内皮の酸化・炎症を抑えます。下肢静脈瘤によるむくみやだるさ、痛みなどを改善する効果もあるといわれています。

東西の下肢静脈瘤クリニック紹介

日本脈管学会の脈管専門医かつ、血管内レーザー焼灼術実施・管理委員会の血管内レーザー焼灼術実施医・指導医が在籍しており、2019年月12月から保険適用された治療法「グルー治療」を扱っているクリニックをピックアップしています。

  • 東のクリニック

    日帰り手術による治療を中心とした治療

    お茶の水血管外科クリニックHP画像

    引用元:お茶の水血管外科クリニック
    https://www.kekkangeka.com/

    お茶の水血管外科クリニック

    院長:広川 雅之

    TEL:03-5281-4103


    クリニックの特徴

    ・血管内レーザー治療を積極的に取り入れており、常に最先端の治療を心掛けています。治療の技術を参考にしたいと国内外から医師が訪れるほか、治療の結果を発表するなど、精力的に活動しています。

    ・場所は、地下鉄丸の内線・千代田線・JR御茶ノ水駅からアクセス可能で、いずれも徒歩3分以内と便利な場所にあります。自動車の場合は、首都高5号池袋線西神田C.から約3分で着きます。

    ・休日は日曜・祝日で、土曜日は午後16時までの診療時間になっていますので、平日休みのとれない方でも便利です。クリニック内は清潔で、待合室には、嬉しい飲み物のサービスもあります。

  • 西のクリニック

    下肢静脈瘤治療に熱心なクリニック

    梅田血管外科クリニックHP画像

    引用元:梅田血管外科クリニック
    https://www.umeda-vvc.com/

    梅田血管外科クリニック

    院長:古林 圭一

    TEL:06-6232-8601


    クリニックの特徴

    ・心臓手術や大血管手術を大阪医科大学附属病院、大阪府三島救命救急センター等の大病院に属する古林圭一氏が開業したクリニック。経験豊富な医師がさまざまな治療法から、最適な治療を行っています。

    ・ 2013年に開業したクリニックのため、院内はきれいで清潔感があり、エステサロンさながらの居心地の良さと評判です。設備も整っているため、日帰り手術をするのにも、便利です。

    ・場所は、大阪の中心街にあり、大阪市営地下鉄 御堂筋線梅田駅から徒歩6分、大阪市営地下鉄谷町線東梅田駅から徒歩5分、JR東西線北新地駅から徒歩4分と便利な立地です。

下肢静脈瘤手術について

下肢静脈瘤の手術は、日帰り手術で対応できるクリニックがほとんど。医療技術の進歩に伴い、痛みが少なく、時間もかからない手術が可能です。下肢静脈瘤の手術方法は、高位結紮、ストリッピング、レーザー、ラジオ波の4つの方法があり、ここでは、それぞれの手術の内容について解説しています。

高位結紮画像

結紮とは縛るという意味で、発生した静脈瘤の静脈を高い位置で縛り、縛りつけることで血液の逆流を止める治療法のことを言います。皮膚を切開しておこなわれますが、単独では再発する可能性が高いため、多くの場合はストリッピング手術や硬化療法と併用されます。局所麻酔で行えるため体への負担も少なくて済み、傷も目立たず日帰り手術が可能なのがメリットです。

ストリッピング画像

ストリッピング手術とは、昔から施行されている治療法で、静脈抜去術のことを言います。血管の中に細いワイヤーを通して、静脈瘤が発生しているところで静脈とワイヤーを糸で結び、静脈ごと引き抜く方法です。日帰り手術が可能であり、再発率が低いというストリッピングの治療効果が高く評価されています。

レーザー画像

日本では2011年から保険適用になり、下肢静脈瘤治療の主流になった血管内治療です。静脈瘤のある悪くなっている静脈内にファイバーを挿入し、内側からレーザーを照射して焼くことで閉塞させてしまう治療法です。麻酔は局所麻酔で、手術時間も短いために、日帰りで手術を受けることができます。1ヶ所から針を通すだけなので痛みは少なく、体への負担が少なく日帰り治療が可能です。

ラジオ波画像

2014年から保険適用になった体への負担が少ない治療のひとつです。レーザー治療と同じで、カテーテルを使った血管内の治療になります。静脈内に金属カテーテルを入れ、ラジオ波(高周波)の熱により静脈を閉塞させる治療法です。レーザー治療と同様に、局所麻酔を使って行うため、日帰り手術が可能です。レーザーと比べるとばらつきなく均一に焼灼できることと術後の痛みや皮下出血が少ないという特長があります。

下肢静脈瘤の手術は多くの場合日帰り手術が可能で保険も適用されます。ストリッピング手術が下肢静脈瘤治療の主流だった時代は1週間程度の入院が必要でしたが、現在は麻酔技術の向上やレーザー手術の導入もあり、手術にかかる時間が短くなりました。それに伴い身体的・経済的負担も軽減されています。


レーザー治療は比較的新しい治療法ですが、手術後の出血や痛みが少ないタイプのレーザー治療に対しても保険が適用されるように。使用するレーザー機器の波長によっては保険が適用されない場合があるので、レーザー治療を受ける際は直接医療機関に確認しましょう。

下肢静脈瘤の手術には高位結紮やストリッピング、レーザー、ラジオ波があり患者さんの症状や希望によって選択できますが、いずれも日帰り手術が可能です。


手術前には超音波エコー検査を実施して静脈の状態を把握し、血液検査や心電図検査で身体が手術に耐えうるか確認します。手術方法が決定したらその範囲をマーキング。局所麻酔が基本ですがストリッピングの場合は点滴による静脈麻酔を併用するので、眠っているうちに手術は終わります。手術終了後は少し安静にして、問題なければその日のうちに帰宅できるでしょう。


下肢静脈瘤の手術の流れはとてもシンプルです。手術と聞くと大変なイメージを持つ人も多いかもしれませんが、大がかりな準備も必要ありません。

手術方法によって回復までの期間は異なりますが、いずれも合併症を予防するためのアフターケアが重要です。


まずは血液の流れを良くするために水分をたくさん摂ること。お茶やコーヒーは利尿作用があるためおすすめできません。傷の痛みに障るのでアルコールも数日間は控えましょう。シャワーや入浴も避けるべき期間があるので医師に確認してください。


身体的な動きに関しては日常生活上の制限はなく、家事や散歩もできます。術後は安静にするイメージがありますが、下肢静脈瘤の術後に関してはむしろ適度に運動したほうが血流改善のためになるでしょう。とはいえ激しい動きを伴う競技スポーツやダンス、筋力トレーニングなどは1カ月程度控えなければなりません。

下肢静脈瘤の手術での重篤な後遺症や合併症のリスクは低いと考えられていますが、可能性はゼロではありません。


ストリッピングやレーザー手術では手術後に皮下出血や色素沈着がみられるケースがあります。また静脈の処置を行なう際に知覚神経を傷つけることがまれにあり、しびれや痛みが生じる場合もありますが、多くは数週間~数カ月で治まるものです。手術と併用して硬化療法を行なった場合に起こりうるしこりや色素沈着も時間の経過とともに自然に治ります。


合併症が起きる可能性はないとは言えませんがいずれの症状も回復が見込めます。歩けなくなるなどといった深刻な後遺症が起こることは考えにくいですが、不安な点があれば医療機関に尋ねてみましょう。

手術以外選択肢について

手術以外の方法としては、保存的治療があります。以下の理学療法、弾力ストッキング、硬化療法の3つの治療法が主流となっています。

  • 理学療法ではおもに、ふくらはぎを意識したウォーキングや水泳を行います。これは、血液を循環させるポンプの役割を担っているのが足の筋肉のため、足を動かすことで、血流改善の期待ができます。

  • 硬化療法とは静脈に糊のような働きをする硬化剤を直接注入することで、下肢静脈瘤が起きている静脈を閉塞してしまう治療法です。注射をするだけで済み、痛みもほとんどないので体への負担が少ないという利点があります。

下肢静脈瘤の治療が終わったといって、再発の可能性がゼロとは言い切れません。再発の原因としては、手術によるもの、手術以外によるものがあります。手術によるものであれば、不十分な治療や、手術部位の周囲に細い静脈ができ、それによる再発があります。医療技術の進歩で、次世代式の機器を使えばより再発率が軽減できるようになっていますが、それでも手術によっては再発するケースがあります。