不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

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側枝静脈瘤

ここでは側枝静脈瘤とはどのような静脈瘤なのか、その特長や原因、治療法について解説しています。

側枝静脈瘤とは

側枝静脈瘤とは大伏在静脈や小伏在静脈から枝分かれした足全体に広がる静脈の一部の血管が浮き出て膨らんだ状態になったもので、分枝静脈瘤とも言います。

側枝静脈瘤の症状・原因

側枝静脈瘤は伏在静脈本幹には静脈瘤や静脈逆流が見られず、足の血管の末端の静脈で逆流防止弁が壊れることで発症します。

伏在静脈瘤よりも細い血管で生じる側枝静脈瘤は、血液の滞留量が少なく範囲が狭いため、症状も軽く、気づけずに放置してしまう人も少なくありません。

膝の裏や太腿、ふくらはぎに静脈瘤ができやすい側枝静脈瘤。大伏在静脈の分枝部分が弁不全になったり、不全穿通枝という静脈が機能不全になって逆流を起こしたりするのが原因です。

さらには、骨盤内の静脈(内腸骨静脈)の逆流も原因ですが、下肢静脈瘤の中では珍しい症例です。

側枝静脈瘤は、伏在静脈瘤と併発する場合と単独でできる場合があります。

併発することが比較的に多いため、伏在静脈瘤を見落としていないかよく確かめましょう。

側枝静脈瘤の治療法

側枝静脈瘤の治療には静脈の逆流を止める処置が必要で主に以下の治療法があります。

硬化療法

静脈血管内に硬化剤を注入して血管を閉塞させる方法で、1回が10~15分程度で済むため体への負担は軽いのが特徴です。

静脈瘤が比較的細い場合には側枝静脈瘤の治療のほとんどは硬化療法が用いられますが、場合によっては静脈瘤に逆流している元を結紮した上で行われることもあります。

レーザー治療

静脈内にレーザーファイバーを挿入して、血管内壁を熱で焼いて閉塞させる手術です。

太い血管の側枝静脈瘤では、硬化療法よりレーザー治療の方が効果的で再発の可能性も低くなります。

血管自体を除去するわけではないので体へのダメージが少なく、傷口もあまり目立たずに回復も早いという特徴があります。

下肢静脈瘤と間違えやすい病気

側枝静脈瘤の主な症状に足の疲労感、つりやすい、むくみ、しびれ、ほてり、かゆみ、痛みなどがあります。ですが、これらの症状は下肢静脈瘤以外の病気においても比較的出現しやすい症状となるので、注意が必要です。

側枝静脈瘤と間違えやすい病気を以下に挙げていきます。

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 閉塞性動脈硬化症
  • リンパ管炎
  • 結節性紅斑
  • 慢性湿疹
  • 慢性色素性紫斑
  • リベド血管炎
  • 下腿筋膜ヘルニア
  • 皮膚潰瘍
  • 慢性静脈不全症
  • 深部静脈血栓症
  • 先天性静脈瘤

特にリベド血管炎や慢性色素性紫斑の症状は下肢静脈瘤と似通っているため、注意が必要です。放置することで症状が進み、足が壊死して切断することになったというケースも報告されています。

下肢静脈瘤は直接命に関わるような病気ではないため、放置されてしまったり、そのまま我慢して過ごしてしまったりするケースも多く見られるようです。ですが、先程挙げた病気の中には命に関わる重篤なものもあり、病気によって治療法や予後が全く違ってきます。そのため、自分で安易に判断しないことが大切です。少しでも不安があるようなら、自分だけで判断せずに病院を受診し、医師や専門家に診てもらいましょう。

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