不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

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何科に掛かるべきかを知る

ここでは何科に掛かれば下肢静脈瘤を診てもらえるのか、また大まかな検査内容や流れについても解説しています。

下肢静脈瘤の検査・治療は血管外科で

下肢静脈瘤の治療を受ける際にどの診療科に行けばよいかわからないといった人は意外に多いようです。

さて何科で受診するのが正解なのでしょうか。

その答えは血管外科になります。この診療科は血管の病気全般の治療を行なっていて下肢静脈瘤や胸部大動脈瘤、腹部大動脈瘤、末梢動脈疾患などに対応するからです。

ところが血管外科を設置している病院は日本ではあまり多くない上に、主に心臓の血管を専門としていて下肢静脈瘤の治療は積極的に行なっていない場合もあります。

ではどうすればよいかと言うと、血管外科から探すのではなく下肢静脈瘤を治療してもらえることを主体として探すことです。

最近ではインターネットで手軽に医療機関を検索できるので上手に活用するとよいでしょう。

キーワードを下肢静脈瘤にして探せばヒットするはずです。

病院によっては循環器外科や形成外科、皮膚科で下肢静脈瘤の治療を行なっているところもあります

。心配な場合は直接病院に問い合わせて確認してみるのがよいかもしれません。

また、中には下肢静脈瘤の治療を専門に行なっているクリニックもありますので、そうしたところが見つかれば間違いはありません。

診察から検査までの流れ

下肢静脈瘤の治療では最初にどこに静脈瘤があって、どのような状態になっているかを検査で把握する必要があります。

診察から検査までの流れを簡単にまとめると以下のようになります。

1.問診

どういった症状が出ているか、仕事内容や生活習慣なども聞いた上で、他の病気の可能性も含めて下肢静脈瘤かどうかを見極めます。

2.視診・触診

医師が患部を目で確認したり、直接触ってむくみ具合や皮膚の変色、静脈瘤の発生している場所を確認します。

3.検査

外からだとわからない足の静脈の状態や血液の流れを、機器を使用して検査します。検査方法は様々あります。

静脈造影法

静脈・動脈を見分けるために足に造影剤を注射してレントゲン検査を行う方法ですが、以前と比べるとあまり行われなくなっています。

超音波エコー検査

現在、主流となっている検査方法で、下肢にゼリーを塗って超音波を当てることでどこの静脈にどの程度の逆流があるかを調べることができます。

三次元CTスキャン(3DCT)

造影剤を使用せずに3次元で下肢の静脈瘤を撮影して状況を確認する方法です。

手術が必要になるか、どのような手術法にするかを判断するのに有効です。

ドプラー血流計

ドプラー血流計は、レーザー光や超音波を用いて非観血的に血管内血流を測定する装置です。皮膚表面から約0.5mmの深さにある毛細血管の内部にレーザー光や超音波を照射し、物体の移動速度に応じて散乱光の周波数が変化するドップラー効果を利用しているのが特徴です。

ドップラー効果としてわかりやすいのが救急車のサイレン音。音源が移動しながら周波数を発している時、進行方向に進む場合、波長は短くなり、逆に進む場合は波長は長くなるため、通り過ぎる前後で音が変わって聞こえるのです。

ドプラー血流計では、血流量だけでなく、血流速度なども測定することが可能です。測定部位には非接触的に使用するものや、プローブを直接当てるものがありますが、どちらも体にはそこまで負担はかかりません。

カラードプラー検査

カラードプラー検査は、超音波断層法検査を用いて、血流のある部分をカラーで表示し、測定部位の血流を測定する方法です。ドプラー血流計と同じように血管内の血流を検査します。

検査者の測定部位にプローブを当て、通常はプローブに近づく方向の血流を赤く、遠ざかる方向の血流を青く表示します。

方法は、測定部位にゼリーを塗り、プローブを当てて血流を見ていきますが体にあまり負担がかからないのが特徴です。血流だけではなく、血管の太さを測定したり、血液が血管を流れる速度も測定できたりするため、聴診のみで行うドプラー血流計よりも多くの情報を得ることが可能です。画像に残して記録することも可能なので、前回との比較や経過を追いやすいのが利点に挙げられます。

容積脈波検査

足に血圧計で用いられるカフを巻き、検査者に片足立ちや、つま先立ちなどの運動を行ってもらいます。その運動をした際の、足の容積変化を測定することによって、下肢静脈の血流や弁の機能を計測する方法が容積脈波検査です。

実際の測定時間は15分程度で、造影剤などを使用はしないため、副作用なく検査を行えるのが特徴です。

特に重要な項目として、VFI(Venous Filling Index)があり、血液逆流のスピードを評価して、症状が重い人ほど、数値が高くなります。その他にも足に溜まった血液を心臓に戻す機能も数値で表すことも可能です。治療の前後での比較もしやすいため、治療の効果判定にも有効な検査方法となっています。

この他に、手術をする場合には術前検査として安全に手術が行える健康状態かどうか、採血や心電図などによる簡単な検査を行います。

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