タマネギなどに含まれる硫化アリルは、下肢静脈瘤の原因となる悪玉コレステロールの多い血液をサラサラにする働きがあります。ここでは硫化アリルの効果や含有している食材、レシピなどをまとめています。
タマネギを切った際に目や鼻に感じる匂いと辛味。あれは硫化アリルという揮発性の成分によるものです。
硫化アリルには様々な種類がありますが、最もよく耳にするのが「アリシン」ではないでしょうか。
アリシンには殺菌作用やビタミンB1の吸収を助ける働きがあり、タマネギなどに含まれる無味無臭の「アリイン」が「アリナーゼ」という酵素と反応することで発生します。
なお、硫化アリルはタマネギ以外にもネギ類・ニラ・ニンニク・ラッキョウといったユリ科の植物に含まれており、切ったり擦り下ろしたりすることで活性化します。
硫化アリルには様々な働きがありますが、下肢静脈瘤に対して効果があるとされるのが血液凝固抑制作用です。
下肢静脈瘤になると血液がうっ滞して固まりやすくなります。硫化アリルは血液が固まるのを防ぐ効果があるため、積極的に摂取することで血液をサラサラにし、血液の流れをよくします。
下肢静脈瘤以外にも、動脈硬化・高血圧・脳梗塞などの予防にも役立つといわれています。
血液サラサラ効果以外では、血行を良くして体を温め、発汗などを促す末梢血行善作用があります。下肢静脈瘤になると血行不良や水分代謝の低下が起こりますので、症状の緩和に役立つでしょう。
その他の働きとして、硫化アリルには血液に入った毒素を排出するための肝細胞の解毒をサポートするデトックス作用、ジフテリア菌・結核菌・赤痢菌ブドウ球菌・大腸菌などに対する静菌作用、疲労回復に役立つビタミンB1の吸収促進、抗酸化作用、血中コレステロール低下作用があるといわれています。
皮をむいたタマネギ1個をスライスして2~3分水にさらして辛味を抜き、水気を切っておきます。
鍋で豚肉100gを茹で、火が通ったら冷水につけて熱を取り、水気をよく切ります。
器にスライスしたタマネギと豚肉を乗せ、その上に食べやすい大きさにカットした貝割れ大根とトマト(プチトマトでも可)を盛りつけます。
市販のドレッシング(ゴマだれや青じそがおすすめ)を全体にかけて完成です。
皮をむいたタマネギ1個を半分に切り、ラップをして電子レンジで5分加熱します。
フライパンに胡麻油を敷いて熱し、中火で鶏ひき肉50gを炒め、色が変わったら醤油小さじ1/2・みりん小さじ1/2・酒小さじ1/2を加え、更に塩胡椒で味を整えます。
鍋に水400mlと顆粒スープの素小さじ1、タマネギ、鶏ひき肉を入れ、中火で温めます。煮立ってきたら弱火に変え、さらに30分煮ます。
タマネギが柔らかくなったら火を止め、黒胡椒とパセリをふって完成です。
硫化アリルは熱に弱いため、生の状態で食べるのが最も効率が良いとされています。
しかし、生のタマネギは辛味があるため敬遠されがち。生で食べる場合は、水にさらすことで辛味を抑えることができます。
ただし、硫化アリルは水溶性。長時間水にさらすとどんどん溶け出していくので、さらす時間は2~3分程度を目処にしてください。
なお、硫化アリルには強い抗酸化作用があるため、生のままで食べすぎると胃壁が荒れるほか、血管拡張効果によって頭痛を引き起こすことがありますので、食べ過ぎには注意してください。
硫化アリルは熱を加えることで甘み成分に変わりますが、糖とくっつくことで効果も減少してしまいますので、電子レンジで1~5分程度温めるか、スープの具材として汁ごと食べるのがおすすめです。
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