不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

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下肢静脈瘤の手術後のケア

下肢静脈瘤の手術後ケアについて解説。どのようなことに注意すべきか説明しています。

下肢静脈瘤の手術後のアフターケア

下肢静脈瘤の手術のほとんどは日帰りで終了し、すぐに日常生活に戻ることができますが、合併症予防のためにはアフターケアが重要になります。

制限はそれほど多くはないですが、以下の点に注意しましょう。

回復までの期間

下肢静脈瘤の治療は、その治療方法によって回復までの期間が異なります。

血管内焼灼術(レーザー治療・ラジオ波治療)

家事などは手術当日から行なうことができますが、長時間の立ち仕事や重労働は2〜3日は控えた方がよいでしょう。通常の生活に戻るまでには、およそ2週間かかるといわれています。

ストリッピング手術

症状によって2〜3日の入院が必要な場合もありますが、麻酔技術の進歩によって日帰り手術を行なっている医療機関も増えてきています。通常の生活に戻るまでには2週間〜1ヶ月程度必要です。

血管内接着治療

広範囲の麻酔をする必要がなく身体への負担が小さいので、治療当日から軽い運動も可能。ただし、激しい運動や重い荷物を持つといった動作ができるのは、治療から1週間程度経ってからとなります。

食事・飲酒

血液の流れをよくするために水をたくさん飲むことをおすすめします。目安としては体重50kgの方で1日1リットル程度、軟水でも良いですが、ミネラルを豊富に含む硬水がより効果的です。

なお、お茶やコーヒーのような利尿を促進する飲み物をたくさん飲むと、血液中の水分が減って血流が悪くなります。そのため、お茶やコーヒーを飲んだら、合わせて水も飲むことを心がけましょう。

治療後3日間は飲酒を控えるようにします。お酒の影響で痛みが強くなったり、脱水により血栓症を起こしやすくなるからです。

通常の食事に関しては特に食べていけないものなどの制限はありませんので、あまり気にする必要はありません。

シャワー・入浴

シャワーや入浴はどのような手術の場合でも当日は禁止となります。その後は受けた治療法によって異なります。

硬化療法の場合は翌日からシャワーが可能で、2~3日後から入浴もできるようになります。

但し、足を温めすぎると血管に悪影響が出やすいので1週間くらいは控えめにします。

高位結紮やストリッピング術の場合は、通常3~4日目からシャワー、5~6日目から入浴が可能になります。

レーザー治療を受けた場合は翌日からシャワーが可能になり、2日目から入浴ができるようになります。

クリニックによっては3日目から入浴という場合もありますので医師の指示に従ってください。

運動・スポーツ

動きの激しい競技スポーツ(テニス・卓球・バドミントンなど)やダンス、ジョギングは治療後2週間程度は控えるようにします。また下肢の筋力トレーニングは1ヶ月程度は行わないようにしなければなりません。

基本的に日常生活は制限されることはないので、家事や買い物、散歩、ウォーキングなどは翌日から大丈夫です。

手術というとしばらく安静にした方がよいイメージがありますが、むしろ適度に運動した方が下半身の血行を促すことになるので積極的に動くことをおすすめします。

特にレーザー手術後の血管の吸収・消失には適度な運動が欠かせません。なかでもウォーキングは治療後の運動に最適といえますので、1日30分を目安に毎日続けることが重要です。

なお、朝など起床直後の運動は心臓への負担が比較的大きいといわれていますので、夕食後など夜の時間帯にウォーキングの時間をつくるとよいでしょう。

さらに1~2分正座をすることで、ふくらはぎを圧迫して下肢の鬱血を解消したり水分が溜まりにくくなります。そこで、1日3~4回を目安に、正座の時間をつくってみてください。

圧迫療法

弾性包帯や弾性ストッキングなどの圧迫療法は、下肢静脈瘤を発症した際に症状を軽減させるために行われることがありますが、手術後のアフターケアでも用いられます。

手術後は1ヶ月間、硬化療法後は1週間くらい圧迫療法を続けて合併症の予防をします。

特に硬化療法を受けた場合に重要と言われており、術後にしっかり圧迫を行っておかないと、静脈瘤の部分に血液が流れ込んで再び逆流が起こる可能性があります。

レーザー治療後も血管をしっかりと閉じさせるために必要です。術後5~6日間くらいは終日弾性ストッキングを着用し、7日目から日中のみの着用になります。

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