古くから民間薬、お茶などに利用されてきたドクダミ。日干しにしたドクダミは「十薬」と呼ばれ薬草として重宝された歴史があります。
この記事で注目したいのは、下肢静脈瘤の予防にも効果が期待できそうな血管を強化する作用のある成分です。ドクダミの持つ成分と効果について解説します。
ドクダミの歴史は古く、元々は中国から渡来したと平安時代の書物に記されているそう。江戸時代には民間薬として広く用いられ、特にお茶は手軽に栄養を摂れる健康飲料として親しまれていたようです。
多年草で全国各地の住宅周辺や道ばたに自生しているので、意識せず目にしている人も多いはず。とはいえ、ゲンノショウコ、センブリとともに日本の三大薬草のひとつに数えられるほどなので、その薬効は確かだといえるでしょう。実際、厚生労働省も薬局での販売を許可している薬草です。
現在の健康志向・自然志向のブームによってドクダミに再び注目が集まっています。生薬としてのドクダミは強いにおいがしますが、乾燥と加熱でにおいはほとんど消えるので煎じて飲むのが一般的。動脈硬化の予防や利尿作用、解熱、解毒などの作用があるといわれています。
ドクダミに含まれる注目の成分はクエルシトリン。抗酸化作用によって悪玉コレステロールや活性酸素を減少させる働きがあり、血液をサラサラにして動脈硬化を予防する効果が期待できます。フラボノイドの一種であるケルセチンも含まれており、これにも抗酸化作用があると考えられており、フィンランドで実施された調査によると、ケルセチンの摂取量が多いほど心臓病やぜんそくの発生率が低くなっているようです。
このように生活習慣病の予防に効果的な作用があるということは、血流の良し悪しでリスクが大きく変わる下肢静脈瘤の予防にも効果があるといえそうです。
またドクダミは強い利尿作用を持っているので、身体に蓄積した毒素や老廃物を排出するデトックス効果があり、余分な水分を排出することでむくみ改善にもつながります。マグネシウムやカリウムも豊富で、便秘を防ぎ腸の動きを活発にする作用も期待できるでしょう。このほかにも酵素や葉緑素、ビタミンなど身体に有効な成分が多数含まれています。
湯を沸かしドクダミの葉を入れ、25分ほど煮出して冷まします。水1リットルに茶葉10gが目安です。
水とドクダミ茶が半々になるように鍋に入れ、干ししいたけと昆布を入れてしばらく置くか、ごく弱火にかけて出汁を取ります。
干ししいたけがやわらかく戻ったら、軽く絞って取り出します。
かぼちゃと刻んだ干ししいたけを入れ、ふたをして火にかけ、沸騰してから3~4分ほど待ちます。
かぼちゃが少し柔らかくなったら煮汁を少し取り、麦味噌を入れて溶き混ぜてから鍋に加えます。
器に盛り、小口切りしたオクラをトッピングして完成です。かぼちゃが甘く、ナッツのようなコクが出ます。冷めると少し薬草のような香りが出ますが、とても美味しい味噌汁です。
白だしかめんつゆを水で薄め、ご飯とお好みの具を煮ます。
器に盛り、みじん切りにしたドクダミを薬味のように振りかけ、混ぜて食べてください。ドクダミの香りは好き嫌いが分かれますが、パクチーやミョウガが好きな人にはおすすめです。
ドクダミは乾燥させた歯を煮出して飲むのが一般的です。お湯を注ぐだけで飲める粉末タイプやティーバッグも販売されています。ただ飲みすぎは身体に負担となってしまい下痢を起こすこともあるので過剰摂取に気をつけましょう。1日2リットル程度を限度にするのが目安。一度に多く飲むよりも、日々続けることが効果を得るコツです。
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