一般的な家庭で「オリーブ」を口にする場面はどのくらいあるでしょう。オリーブオイルしか思い浮かばないかもしれませんが、本来オリーブは果実を食べるもの。栄養が豊富で、下肢静脈瘤に効果のある成分が含まれていると考えられています。ここでは、オリーブの成分と効果について見ていきましょう。
オリーブは地中海地方で多く栽培されている果物で、イタリア、スペイン、ポルトガルといった国々の市場では大量に流通しており、前菜として食したり、刻んでソースにしたりと日々の食卓に欠かせないものです。日本で販売されているオリーブのほとんどは外国産ですが、国産では瀬戸内地方の小豆島産のオリーブが有名ですね。
オリーブは果実にオイル分が含まれており、そのオイルが一価不飽和脂肪酸やポリフェノールを含んでいること、そして必須脂肪酸を含む脂質であることから、健康に良いと注目を集めています。
油の主成分である脂肪酸は、バターやラードのような飽和脂肪酸とオリーブオイルやごま油のような不飽和脂肪酸に分類されます。前者は中性脂肪の原因としても取り上げられていますね。
オリーブオイルはオレイン酸が主成分で、酸化しにくい油だといわれています。オレイン酸は不飽和脂肪酸の中でも安定しており、善玉コレステロール減らさずに、悪玉コレステロールを減らすという作用があるため、動脈硬化を抑えて血流を改善し、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧といった生活習慣病の予防に効果があると考えられています。血流の改善とあって、下肢静脈瘤の予防への効果も期待できます。適切に摂取すれば、むくみや冷えの解消にも一役買ってくれるでしょう。
またオリーブオイルには抗酸化成分であるポリフェノール類も含まれており、中でもオリーブに特長的なポリフェノール「オレウロペイン」は非常に高い抗酸化力を持ち、コレステロールの酸化を防いで動脈硬化などを予防するという研究も進んでいます。このほか、免疫力を高めて身体を感染症から守る働きがあるという見方も。
野菜をちぎり、えのきだけは手でほぐし、オリーブは薄切りにします。セロリの葉の部分は最後に加えるため分けておきます。
鍋に水をはって野菜、えのきだけ、ツナ缶、オリーブを入れて火にかけます。沸騰したら軽く混ぜ、中火で3分ほど煮ます。
しょうゆを加え、塩で味を調えたらセロリの葉を加え、こしょう、オリーブオイルを振りかけて完成です。やわらかくて食べやすく、つくり方も簡単な野菜スープ。味はごくシンプルながら、ツナとオリーブでうまみとコクが加わっています。
フライパンにオリーブオイルを入れ、温まったら豚こまを炒めます。
肉の色が変わってきたら、ほうれん草としめじを入れてさらに炒めます。
全体的に火が通ったら、しょうゆと酒で味付けして完成です。
手軽で美味しいレシピ。お弁当のおかずにもおすすめです。
オリーブは国内でも広く出回るようになったとはいえ、まだまだ食卓ではなじみが薄いという人も多いかもしれませんが、スーパーではビンに詰められて並んでいるのを見た方もいるのではないでしょうか。記事を読んで気になった方はぜひ手に取ってみてください。
オリーブの実ではなく、オリーブオイルから摂取してみたい方は、まずは手軽にサラダやパンにつけて食べてみても良いかもしれません。1回につき小さじ1杯程度の摂取で、オリーブが持つ健康効果が期待できると言われています。
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