ローズマリーはどんな働きをもっているのでしょうか。ここでは、下肢静脈瘤に効果的だとされる、ローズマリーについて解説します。
ローズマリー(rosemary)はシソ科マンネンロウ属の植物で、フランスやユーゴスラビアの西部海岸地方に広く分布している多年草常緑樹です。名前はラテン語の「海のしずく(ros marinus)」という言葉に由来しており、海岸近くで育ちます。また、ローズマリーの木は成長しても60~150cmほどと背が低く、細い針のような葉をしており、上部分は暗い緑色、下部分は白っぽい色なのが特徴です。
ローズマリーは主にヨーロッパで好まれているハーブのひとつですが、香りが良く、香水の基本材料や飲料、スパイス、また外用薬としてなど幅広く活用されています。食用としてはローズマリーの甘い香りとほろ苦い味を活かし、生葉または乾燥葉をオリーブオイルやワインビネガーに漬けたり、葉をそのままスパイスとして使うことも。とくに肉料理の下処理時や加熱時に加えると風味が整うほか、料理を長持ちさせてくれます。また、魚料理の香り付けとしても好まれています。
ただ、ローズマリーの香りは強いうえに持続性もあり、多く使うと他の食材の風味を隠してしまいます。そのため、料理に使用するときは控えめに入れることをおすすめします。
下肢静脈瘤にはローズマリーの持つ「ジオスミン」というフラボノイド類の成分が期待されており、弱った血管を強くして血行を良くする働きをもっています。このジオスミンが新陳代謝を促してくれるため、血流や代謝が悪くなる下肢静脈瘤への効果が期待できるのです。
なお、ローズマリーにはほかにも心身に良いとされるさまざまな働きがあり、広く知られている例としては酸化防止効果や抗菌効果などがあります。また、食品の油脂酸化やポテトフライなどに含まれるアクリルアミドは体に良くないといわれていますが、ローズマリーはアクリルアミドを低減させる働きをもっています。
そのほかにローズマリーのもつ働きとして、以下のようなものが挙げられます。
集中力を高めたり精神を安定させたりするには香りで取り入れると良いですが、下肢静脈瘤や炎症緩和への効果を期待する場合は食材として取り入れるのがおすすめです。
じゃがいも2~3個に対し、2片のにんにくと1枝のローズマリーを用意します。じゃがいもはよく洗い、芽をとり皮付きのまま食べやすい大きさに切ります。にんにくは包丁の背でつぶし、ローズマリーは粗く刻んでおきましょう。
下処理をしたじゃがいも・にんにく・ローズマリーを耐熱皿に入れ、塩・ブラックペッパー適量とオリーブオイル大さじ1程度をかけて和えます。あとは焼くだけ。200℃のオーブンやオーブントースター、グリルなどで焼き色がつくまで焼きます。20~30分程が目安です。
ポテトというとどうしても体に悪いイメージがありますが、こちらのレシピでは揚げずに焼いているほかローズマリーの成分がアクリルアミドを低減してくれるため、罪悪感なく頂けそうです。おつまみや付け合わせとして大活躍しそうなレシピですね。
ローズマリーは生葉・乾燥葉として売られており、比較的手に入りやすい食材です。肉や魚の臭みを消したり料理の香り付けにも使いやすいため、日常の食卓にも取り入れやすいでしょう。ただし香りが強いため、料理に使うときは分量を控えめにするのがおすすめです。
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