不安をなくそう!下肢静脈瘤のやさしい解説まとめ

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マッサージについて

ここでは下肢静脈瘤をケアする上で有効なマッサージの方法について解説しています。

定期的なマッサージは症状の改善につながる

日常生活の中で下肢静脈瘤をケアする方法の一つにマッサージがあります。静脈瘤が治るわけではありませんが、悪化を防いだり症状を軽くする効果が期待できます。

下肢静脈瘤は静脈弁が正常に機能しないことで、血液が逆流して滞留するために血管がぼこぼこと浮き出たり瘤ができたりします。足のマッサージをすると、こうして悪くなった血流を改善することができるのです。

マッサージはソファやベッドの上に座り、踵から太ももまでリンパ液の流れに沿って下から上に心臓の方向を意識しながら、手のひらでさするように行います。

ふくらはぎは足首から膝に向かってやさしく包み込むようにマッサージをします。太ももは太さがあるので、裏側、内側、外側と分けて行うようにしてください。

時間は1日5分程度で構いません。定期的に行うことが重要で、特に使用してはいけないマッサージオイルやクリームなどはありませんので使いやすいものを選ぶのがよいでしょう。

静脈瘤のある部位を避けるようにすれば、基本的には足のむくみを解消するマッサージと方法は同じなのでそれほど難しく考える必要はありません。

一般的なマッサージ以外ではリフレクソロジーも静脈瘤によいと言われています。これは反射療法とも呼ばれ、身体の特定の部位を押すことで特定の箇所の血行を促進し新陳代謝を活発にするものです。

特に足のむくみ解消に効果があるとされていますが、間違った部位を押してしまうと静脈瘤に負担をかけて悪化させてしまう可能性もあるので、自分では行わず資格を持った専門家に任せることをおすすめします。

入浴時のマッサージについて

暖かいお湯に浸かりながらのマッサージは血行の促進するので、下肢静脈瘤が原因によるむくみの解消に効果的。ただし、下肢静脈瘤の予防や症状緩和に効果的なのは、お湯による温熱効果ではなく、入浴時の水圧効果です。

水圧が足を圧迫し筋ポンプ作用を促進しますので、入浴するだけでも着圧ストッキングや弾性ストッキングの着用と同等の効果を得られます。

つまり、水圧を受けている状態でさらにマッサージを行うことでより効率が上がり、下肢静脈瘤の予防・症状緩和が期待できるのです。

マッサージのポイントは、足首からはじめてふくらはぎというように、心臓に向かって下から上にマッサージすること。また、あまり強く押しすぎるとふくらはぎの血栓がはがれて血流を妨げることになりかねませんので、揉むというよりも摩るようにマッサージしていきます。

あまり長時間入浴するとのぼせてしまいますので、マッサージの時間は2~3分程度でOK。なお、湯船から上がる際には起立低血圧を起こさないよう、ゆっくり立ち上がるようにしてください。

デスクでできる簡単マッサージ

お仕事の合間など椅子に座ってできる簡単なマッサージでも、継続して行えばその効果が期待できます。ここでは、リンパ管が集中している足首から下への簡単なマッサージをご紹介いたします。

かかと

椅子に座った状態で、床にかかとをとんとん落とすだけ。角度を変えながら、かかと全体が温まるまで数回繰り返してください。あまり強くやりすぎるとかかとを傷めてしまいますので、床が硬い場合はタオルなどを敷くのもおすすめです。

つま先

足指の裏側と甲側を床に押し付けるように曲げていきます。目安は交互に5回程度、この動作によって指関節がゆるんで、血液の循環を促進します。

足首

足首を回す運動です。右足の場合、左足の太ももに乗せ、右足の指の間に左手の指を入れ、さらに右手で足首を固定し、時計回り・反時計回りに5回ずつ行ってください。

オフィスで足首を回すのはちょっと…という方は、足をまっすぐ伸ばした状態でつま先を5回程度上下させるだけでもOKです。

寝ながら行う体操

あおむけの状態で行う体操です。自宅などリラックスできる環境で行ってください。

  1. 足首を使ってつま先を10回ずつ上下させます。ふくらはぎを使って、大きくゆっくり動かすのがポイントです。
  2. かかとを床につけて、つま先を左右に10回ずつ動かします。
  3. 両手足を天井に向けて垂直に伸ばし、伸びきった状態で5秒間静止。さらに手足を上げた状態で力を抜いて、手首・足首を3~5回揺らします。手足同時または別々どちらでもかまいません。

マッサージを行う際の注意点

注意しなければならないのは血管が浮き出て静脈瘤がある上を直接マッサージしないようにすること。

静脈瘤に直接強い圧力をかけてしまうと静脈の内皮を痛めて血栓を誘発したり、静脈瘤が破裂して出血する可能性があるからです。

マッサージを強くやりすぎると静脈瘤が破れてしまったり、血栓がはがれることでエコノミークラス症候群を併発するなど、合併症を引き起こす危険性もあります。

静脈瘤がある部分を直接マッサージしないなどの注意点を守れば誰でも簡単にできますが、まずは正しいマッサージ方法を学んでから実践することをおすすめします。

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